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グループ紹介
研究部門
ウイルス糖尿病予防ワクチン開発研究
この研究は、これまでにマウス、および1型/2型糖尿病いずれにも対しても共通するウイルス糖尿病に対する感受性遺伝子として、Tyrokine knase 2 (Tyk2)(Nat Commun 2015, EBioMedicine 2015/2017, Genes 2021)を世界で初めて発見したことから出発しています。
ここ数年取り組んできた、マウスにヒトのウイルス糖尿病原因候補ウイルスであるコクサッキーB群ウイルスの受容体(ウイルスが細胞に効率よく接着する物質)を出しているマウスの開発に、最近、ようやく成功しました、このような研究成果を基盤として、感度良く、かつ科学的な基盤を持って、糖尿病を誘発するウイルスの検出方法の開発を進めています。
近い将来、糖尿病を誘発するウイルス(糖尿病原因ウイルス)を見つけ出すことにより予防ワクチン開発し(EBioMedicine 2018, J Med Virol 2019)、ウイルス糖尿病の発症予防やリスク低下を目指しています。
研究代表者
永淵 正法(佐賀大学医学部 肝臓・糖尿病・内分泌内科 特任教授)
共同研究者
佐賀大学医学部 肝臓・糖尿病・内分泌内科 三根敬一朗(特任助教)、森仁恵(客員研究員)、安西慶三(名誉教授、客員研究員)
佐賀大学附属病院 肝疾患センター 高橋宏和(特任教授)
愛知県衛生研究所 生物学部ウイルス研究室 皆川洋子(主任)
沖中記念成人病研究所 小林哲郎(所長)
研究助成
特定認定非営利活動法人 日本IDDMネットワーク
日本糖尿病財団
文部科学省 基盤研究(B) 2018-2020
ウェブサイト
http://diabetic-virus-action.net
肝癌細胞の増殖制御機構に関する基礎研究
近年多くの分子標的薬や免疫療法剤が開発され肝癌に対しても一定の効果をあげていますがその予後は依然厳しいものがあります。
肝癌は他臓器のがんと異なり、標的となるような特徴的な遺伝子の変異が存在しておらず、さらに詳細な研究が必要とされています。
研究室では、肝癌はその多くが線維化の進んだ肝硬変から発生することから線維成分の細胞外マトリックスが肝細胞に与える影響の研究や、肝細胞の増殖に関わる遺伝子群の研究を行っています。
例としてがん抑制遺伝子でありながら他のがん抑制遺伝子の発現を抑制するという特異な機能を持つPDCD4遺伝子に関する研究を行ってきましたが、最近PDCD4が細胞老化やオートファジー等の多彩な生命現象を制御しながら肝癌細胞の増殖を制御していることを報告し(Front Oncology 2019, Cells 2020)、将来的にPDCD4を標的とした新たながん治療法の開発を目指しています。
共同研究者
M Manirujjaman、P Rasheda、松橋幸子